読んだ本 「オトナ語の謎。」 - 2014.11.27 Thu
これは、会社勤めをしたことのある人なら面白さ100倍くらいの本だと思います。
「言いまつがい」の記事はこちら

いわゆる「気になる日本語」に位置づけされる話し方だと思うのですが、
例えば「なるほどですね~」という言い回し、結構聞きますよね。
個人的に、男性がこういう話し方をしていると、とっても気持ち悪いw
あと、業界によるのかもしれませんが、やたらと横文字を使う人!
たちが悪いことに、そのまま日本語訳すると意味が違っていたりするもんだから、
本当に???ってなってしまいます。
でも、「それってどういう意味ですか?」って聞きたくても
そういう言葉を連発する人は、得意げになって説明するもしくは「知らないんですか?」ってなりそうで、
どうも聞けずに居たりする事が多く、
この本には目からウロコだらけでしたw
これから社会人になる方に、まねはして欲しくない気持ちもあるものの、
サラリーマンになったら知っておいて損がないこ言葉もたくさん書いてあるので、
ぜひ読んでもらいたい一冊かもしれません。
軽い気持ちで、読めるのでおすすめです。
著者からのコメントより
いつもお世話になっております。
この度、弊社で出版いたしました『オトナ語の謎。』という本について、
サクッとご説明いたします。
みなさん、おしりの時間もありましょうから、
午後イチめどになるはやで終わらせたいと思います。
あのですね、この本はですね、要はですね、
サラリーマンが使う独特の言葉を集めて、おもしろおかしく解説し、
えいやっと本にしたもので、
現場のほうからも「市場のニーズをとらえたマストなアイテムだ」
という声が聞こえてきております。
逆にいうと、ありかなしかでいえば「あり」であり、
直行直帰で席を外しているうちのエースくんも、
「いい意味で、なくはない」とアグリーしております。
部内に鈴木は3人おりますが、
申していただければいかようにも対応いたします。
手前どものにんげんがきんきんにおうかがいいたします。
外堀を埋めることを横目でにらみつつ、
二の矢三の矢と続けて参ります。
別途、メールで投げて、上のほうをつつき、
会議室を押さえ、正直ベースで紙などに落とし込んでおきます。
そういった内容になっておりますので、
もしアレなら、お読みいただければ幸甚です。
──以上の言葉がまったくわからないという方は、
この本で理解を深めることができます。
逆に、覚えのある言葉ばかりだったという方は、
この本を読んでゲラゲラ笑えると思います。
よろしくお願いします。失礼いたします。
いえいえいえ! なにをおっしゃいますやら。
ね、いるでしょこんな人wwww
新潮社
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読んだ本 「言いまつがい」 - 2014.11.25 Tue
色々な場面で活躍している、糸井重里さん監修なのですが、買って正解でした。

この本は一般の人から集まったありとあらゆる「言いまつがい」を紹介したものですが、
意外と自分の周りにもあるあるで、しかも面白い!!
暇つぶしにはもってこいの本でした。
ただし、外で読むと笑いをこらえるのが辛かったりするので、要注意です。
適当にめくって出たページの一部をご紹介(笑)
「種馬のように働く」
「逆走の発展てやつだな!」
「看護婦さんが さんきんこうたい で勤務している」
「ハリーポッターとケンチャンの石」
「担当者は工事中です!」
「マクラー巻いたか??」
ちなみにシリーズ化している他の本も購入したのですが、同じように和みました。
同系の「オトナ語の謎。」は社会人、というよりサラリーマンの変てこりんな日本語www
個人的には、日常的にこういう日本語を聞いて笑いそうになるのをこらえているので、
面白かったです。(こちらに記事にまとめています)
読んだ本 「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」 - 2014.11.24 Mon

最近は、芸能界にもハーフのタレントも多く、そんなにネガティブなイメージはないと思うのですが、
ほんの少し前まで(戦後すぐ等)は、今とは違った扱いだったような話を聞いたことがあります。
筆者のサンドラ・ヘフェリンさんは、日本で17年暮らしているハーフの方です。
彼女のHPの冒頭には、あいさつ文代わり?にこんな文章があります。
私がずっと感じてきたこと。それは、世の中の人達がハーフに対して持っている「イメージ」と、
実際にハーフとして生きる「現実」の間には相当なギャップがある、ということ。
世間が抱くハーフのイメージは「ハーフはバイリンガル」、「モデルさんにはハーフが多い」など華やかなものが多いようですが、
ハーフの現実は色々大変なことも多かったりします。
色々話し合うことで、そのズレというか、ギャップを少しでも埋めていけたらいいな!
そんな思いからこのサイトを立ち上げました。テーマ別にコラムも書いてますので、ぜひご覧ください。
HPからのプロフィール
ドイツ・ミュンヘン出身。日本歴17年。
自身が日独ハーフであることから、≪ハーフはナニジン?≫、≪ハーフとバイリンガル教育≫、≪ハーフと日本のいじめ問題≫、≪ハーフと海外のいじめ問題≫など「ハーフ」のテーマを中心に執筆活動をしている。
著書にベストセラーとなった「浪費が止まるドイツ節約生活の楽しみ」(光文社) のほか、「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」(中公新書ラクレ)、「ニッポン在住ハーフな私の切実で笑える100のモンダイ」(KADOKAWA)、「満員電車は観光地!?」(KKベストセラーズ)など計8冊。
学校教育や「多様性」をテーマに講演活動も行っている。趣味は、執筆、時事トピックについてディベートすること、カラオケと散歩。目黒川沿いや碑文谷をよく散歩している。
http://half-sandra.com/
この本は、全体的に軽いタッチが書かれているので、読みやすくあっという間に読み終わってしまいますが、
特に日本においてハーフの人たちが日々感じていること、遭遇する現実を筆者の経験を通じて見ることができます。
日本はアジアの国のひとつで、人種というか外見上では中国や朝鮮、韓国、台湾と比較的見た目は同じだと思いますが、
長く鎖国を続けてきたからか、同じ言語を話したとしても、わかる人にはそれなりに見分けがつきますよね。
それと比較して、世界の国々ではどの地方でもいろんな人種が入り乱れていて、
人種や見た目だけで国籍を判断するのは非常に難しいことです。
個人的に感じるのは、日本以外では、より「個」の存在が大事で、国籍は「パスポートが発行国」でしかないという事。
日本人は「日本人であること」に非常にこだわりが強いというか、そういうDNAが組み込まれているのかもしれないと思ったこともあります。
どんな見た目でも、どこの国籍をもっていようと、その人個人を偏見や先入観で見ることをやめなければ、
いくら「国際化」と叫び英語教育に力を入れても、本当の意味での国際交流や人間関係を構築するのは難しいことがこの本を読むと良くわかります。
できれば、学校の先生や子供を教育する立場の人たちに読んで貰いたいなと思いました。
きっと日本の未来は変わっていくと思います。
目次
第一章 ハーフといってもピンからキリまで
・厚生労働省の「人口動態統計年報」では、2010年に国際結婚した人は約3万人。
・2010年に生まれた子供のうち、父親・母親の一方が外国籍であるのは、約2万2000人。
・世間のハーフに対するイメージは「はず」が多い。
・日本は格差社会だといわれているが、~むしろハーフのほうが格差は大きいのかもしれません。
第二章 ハーフの周りの困った純ジャパ
※ この本のなかではハーフでない純粋な日本人を称して、純ジャパと呼んでいる。
・純ジャパにはハーフの親の「馴れ初め」話を聞く習性があるようです。
・日本語で聞いても英語で返す駅員さん
・多くの人は容姿で人を「外国人か、それとも日本人か」を判断する。
不動産屋さん、銀行等での問題
・フィリピン女性、ロシア女性への偏見。
・ハーフにとって悲惨なのは、母親の期待通りのハーフに生まれなかった場合。
・離婚後、無断で連れ去ると「誘拐」となることも ~ハーグ条約問題
・ハーフにとってありがたい「純ジャパ」とは、現実を見ている人!
第三章 ハーフの「揺りかごから墓場まで」
・出生届けはどこに提出?
・名づけは一生の問題
・国籍という武器
1.生地主義、2.父母両系血統主義、3.父系血統主義
・教育、しつけ問題
・学校生活、いじめ問題、就職活動
第四章 日本社会の片隅でハーフが叫ぶ
・ハーフの愛国心
・法律とは離れたところでの、「日本人とは何か」
中央公論新社
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読んだ本 「儲けの裏カラクリぜんぶ教えたる!」 - 2014.06.09 Mon
読んだ本の感想なんですが、「儲けの裏カラクリ ぜんぶ教えたる!」ってちょっとタイトルがエグイですよねw
っていうのも、漫画「ナニワ金融道」の作者青木 雄二さんの本だからです。
「ナニワ金融道」読んだことありますか?
絵柄は結構イカツクて、女性は敬遠しがちかもしれませんが
じつは、ああいう系の漫画も結構好きで読んでいたりしていて、
「カバチタレ!」は常盤貴子さん主演でかなり前にドラマ化されましたが、
この作品は青木雄二さん監修?だったかで、非常に「ナニワ金融道」と世界観が似ている漫画です。
今回の「儲けの裏カラクリ ぜんぶ教えたる!」ですが、
簡単にいうと、資本主義社会の仕組みと現代の社会への青木さんのご意見というか、コラム的なエッセイに近い本です。
一部、短編の漫画も収録されていて、気分転換に読むのは非常に面白いかなと思います。
※ あくまで世の中(資本家)の儲けのカラクリであって、特に儲け話は書いてないのでご注意ください(笑)
筆者の青木 雄二さんは、2003年に残念ながら癌で他界されています。
なので、少し内容も古いですが、現代の日本=資本主義の世の中の仕組みを知るには、若い人にも非常に解りやすくてよいと思います。
自分は特に真新しいものはなかったのですが、たいていの人はこの資本主義の社会の中では
労働者という立場であることは変わりなく、将来的な心配をするなら現実を知るため、
20代の社会に出たばかりの人など、まだ色々と社会の仕組みに気づいていない人は読んでみてもよいかもしれません。
が、一応、注意事項として、青木雄二さんは「マルクス主義者」である為、
部分的に気になる表現や論法も色々なところで見受けられますが、
そこは好き嫌いがあるにしても、あくまで資本主義の仕組みの中の労働者というものがどういうものかを知る目低は達成できるかなと思います。
非常に斬新で面白いことも書いてあったりするので、世間話をするときのネタにも面白いかもしれません。
読んだ本 「生存者ゼロ」 - 2014.05.08 Thu
最近は、こういうパニック系はあまり読んでなかったのですが、
たまには違う趣向もよいかなと思って手に取った本です。
ちなみに、『このミステリーがすごい!』大賞とは2002年に宝島社、NEC、メモリーテックの3社が創設した小説コンテストで、略称が『このミス』大賞です。有名なところだと、海堂尊さんの『チーム・バチスタの栄光』が以前に大賞を受賞しています。
私の中で、とにかく素晴らしいと感じるのは、著者の「安生 正」さんは建設会社の社員さんでありながら、
これだけのボリュームと内容の作品を書いたということに尽きると思います。
もちろん安生さんのように、2足のわらじで様々な事に取り組んでいらっしゃる方はたくさん居ますが、
他の方と比較してどうこうではなく、一会社員として勤務している個人として、本当に素晴らしいことだなと尊敬します。
ストーリーは北海道を舞台に描かれる感染症と思われる未知の恐怖との戦いですが、
自衛隊、医学博士、研究者、政府関係者といった人間関係も含めて、本当に綿密な構想と下調べの中書かれた作品だなと感じました。
本裏表紙より引用
北海道根室半島沖に浮かぶ石油堀削基地で職員全員が無残な死体となって発見された。陸上自衛官三等陸佐の廻田と感染症学者の富樫からは、政府から被害拡大を阻止するよう命じられる。しかし、ある法則を見出したときには、すでに北海道本当で同じ惨劇が起きていた――。未曾有の機器に立ち向かう!壮大なスケールで未知の恐怖との戦いを描く
正直、難しい用語も多く、又、詳細をきちんと理解するには、専門用語も多いため、すんなり入らない部分もありましたが、
大枠のストーリーがきちんとあるので、少々解らなくても筋書きは解ります。
又、スティーブン・キングが好きで色々読んで来た自分には、自分の中で映像化が非常にし易い作品であり、
そのスリル感といい、臨場感溢れる描写に本当に感嘆の一言でした。
部分的には、少々展開がわかりずらい所や、人物描写がもう少しあったらいいな・・・と思うところもありますが、
理系の作者の嵯峨でしょうか?(笑)専門的な描写にとても力が入っていた気がします。
それでも、細かい所は別として十分楽しめるストーリーだったと思います。
個人的には、富樫博士の扱いが残念だったように感じ、又、富樫博士の奥さんが伝えようとしていたこと、
又、富樫博士が廻田に伝えようとしていたことが、もう少し書かれていたらスッキリしたかな・・・と思います。
番外編で、富樫博士の記憶のストーリーでも構わないので、その辺りにフォーカスして書かれたものが出たら、確実に買いますww